4月の日本の行事と古事記の神々|春を彩る神話と伝統を紹介します!

日本の4月は、新年度の始まりとともに、春の訪れを祝う行事が各地で行われます。
桜が満開となるこの季節は、新しいスタートを象徴する時期でもあり、古くから神々と深い関わりのある伝統的な行事が今もなお受け継がれています。
本記事では、4月に行われる日本の代表的な行事を紹介し、それに関連する古事記の神々や神話を紐解きながら、日本文化の深い魅力に迫ります。
1. 4月の日本の行事と古事記の神々のつながり
4月は「卯月(うづき)」とも呼ばれ、「卯の花(ウツギの花)」が咲く時期であることから名付けられたとも言われています。
この時期には春祭りや神事が多く行われ、古くから五穀豊穣や生命の繁栄を願う儀式が続いてきました。
これらの行事には、古事記に登場する神々が深く関わっているものも多く、日本の神話と季節の移り変わりが密接に結びついていることがわかります。
2. 1. 賀茂祭(賀茂曲水宴)|京都・上賀茂神社(賀茂別雷神社)
日程: 4月の第2日曜日
関連神: 賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)
概要:
上賀茂神社の御祭神・賀茂別雷命は雷の神であり、天孫降臨の神話とも関連があります。平安時代の宮廷文化を再現する「曲水の宴」が開催され、神話や貴族文化に触れることができます。
2. 春の大祭|宮崎県・高千穂神社
日程: 4月3日
関連神: 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)
概要:
瓊瓊杵尊が天孫降臨し、木花咲耶姫と結ばれた伝説が残る高千穂地方で行われる春の大祭。五穀豊穣を祈願する神事が行われます。
3. 太々神楽(だいだいかぐら)|三重県・伊勢神宮(外宮・内宮)
日程: 4月14日(外宮)、4月15日(内宮)
関連神: 天照大御神(あまてらすおおみかみ)、豊受大神(とようけのおおかみ)
概要:
伊勢神宮の春の神楽祭。天照大御神に捧げる神楽が奉納される。神話に登場する天岩戸神話を彷彿とさせる神楽が見られる。
4. 例大祭|奈良県・大神神社
日程: 4月9日~10日
関連神: 大物主神(おおものぬしのかみ)
概要:
大和国一之宮である大神神社(おおみわじんじゃ)では、農耕の神として信仰される大物主神を祀る例大祭が行われます。神話では大物主神は三輪山に鎮座する蛇神として登場します。
5. 住吉大社・御田植神事|大阪府
日程: 4月1日
関連神: 住吉三神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)
概要:
住吉大社で行われる田植えの儀式で、海の神である住吉三神に五穀豊穣を祈願するもの。住吉三神は伊奘諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉の国から戻った際に禊をして生まれた神々で、日本神話と関係が深い。
6. 龍神祭|和歌山県・熊野本宮大社
日程: 4月13日
関連神: 速玉大神(はやたまのおおかみ)、事解男命(ことさかのおのみこと)
概要:
熊野三山の神々を祀る春の祭り。熊野神は黄泉の国や死後の世界と関わる神話が多く、死と再生の象徴としても知られる。
7. えんむすび大祭|島根県・出雲大社
日程: 4月の第3日曜日
関連神: 大国主命(おおくにぬしのみこと)
概要:
縁結びの神・大国主命を祀る出雲大社で行われる春の縁結び大祭。神話では、大国主命は国譲り神話に登場し、天孫に国を譲った神としても知られる。
まとめ
4月は農耕や五穀豊穣に関連した祭りが多く、日本神話に登場する神々を祀る重要な神事が各地で行われます。
天孫降臨、国譲り、黄泉帰りなどの神話とも関連する行事が多く、神話と現代の祭りが密接に結びついていることが分かります。
② 清明(せいめい)と天照大神(あまてらすおおみかみ)
行事の概要
4月5日頃は二十四節気の「清明(せいめい)」にあたります。
これは「万物が清らかで生き生きとした季節」を意味し、農作業の開始や、新たな生命の芽吹きを祝う時期とされています。
神話との関連
清明は、**天照大神(あまてらすおおみかみ)**との関係が深い節気でもあります。
天照大神は太陽神であり、春の訪れとともに大地を照らし、生命を育む存在です。
また、清明の日には祖先を敬う行事も多く、天照大神を祀る伊勢神宮では、春の豊穣を祈る神事が行われます。
清明の概念と天照大神の役割が重なることで、日本人の精神的な柱となる信仰が生まれたと考えられます。
③ 鷽替神事(うそかえしんじ)とスサノオノミコト
行事の概要
4月には「鷽替神事(うそかえしんじ)」という行事が各地の神社で行われます。
この神事は、「ウソ(嘘)」を「真(まこと)」に変えるという意味を持ち、過去の悪い出来事や不運を清め、新たな運気を呼び込む儀式とされています。
神話との関連
この神事と関連するのが、**スサノオノミコト(須佐之男命)**です。
スサノオは一時、高天原で乱暴を働き、天照大神を岩戸に隠れさせる原因を作りました。
しかし、その後彼は改心し、ヤマタノオロチを退治することで名誉を回復しました。
鷽替神事の「過去の悪事を清算し、新しい未来を切り開く」という考え方は、まさにスサノオの神話と共通するものがあります。
④ 八十八夜(はちじゅうはちや)と大国主命(おおくにぬしのみこと)
行事の概要
4月下旬から5月初旬にかけて、「八十八夜」が訪れます。
これは立春から数えて88日目にあたる日で、農作業の開始を告げる重要な時期です。
特に、お茶摘みが盛んに行われ、新茶を飲むことで一年の健康を願う風習があります。
神話との関連
八十八夜と関係が深い神は、**大国主命(おおくにぬしのみこと)**です。
彼は日本の国土を豊かにし、農業や商業を発展させた神として知られています。
また、大国主命は因幡の白兎を助けた優しい神であり、人々の暮らしを豊かにする象徴的な存在です。八十八夜の農作業の始まりと、大国主命の「国造り」の神話は、日本の豊かな文化の根源を表しているのかもしれません。
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5. まとめ|春の行事と神々のつながり
4月の日本の行事は、ただの季節のイベントではなく、古事記に登場する神々と深い関わりを持つものが多いことがわかります。
- 花見(桜祭り) → 木花咲耶姫の美と儚さの象徴
- 清明 → 天照大神による生命の輝き
- 鷽替神事 → スサノオノミコトの過去の清算と再生
- 八十八夜 → 大国主命の豊かな国造り
こうした行事の背景には、日本人の自然観や、神々への信仰が息づいています。
日常の中に隠された神話の世界を感じながら、春の訪れを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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