
2025〜2026年|正月飾りはいつから?縁起の良い日・飾り方・片付け方まで徹底解説!

正月飾りはいつから飾る?基本の時期と意味
お正月飾りは「年神様(としがみさま)」を迎えるために飾るものです。
年神様は、1年の幸運や豊作、家族の健康をもたらす神様といわれています。
そのため、ただ飾るだけでなく、「いつ」「どのように」飾るかを知ることで、より清らかな気持ちで新しい年を迎えることができます。
正月飾りの由来
正月飾りの風習は、古代日本における「歳神信仰」に由来します。
歳神様は、祖先の霊と一体化した神様であり、稲の実りや家族の幸福をもたらすと信じられてきました。
人々は年末になると家を掃き清め、穢れを祓い、神様が降り立つ「依代(よりしろ)」として門松やしめ飾り、鏡餅を用意しました。
これらの飾りは単なる装飾ではなく、神様を迎えるための神聖な印なのです。
飾り始めの目安
もっとも縁起が良いとされる日は「12月28日」。
「8」は末広がりを意味し、繁栄や幸運を象徴します。
一方で、「12月29日」は「二重の苦(く)」と読めるため避けるのが一般的です。
また、「12月31日」は“一夜飾り”と呼ばれ、急ごしらえで年神様を迎えるのは失礼にあたるとされています。
そのため、最も理想的なのは「12月26日~28日」に飾ること。
地域によっては「大安の日」に合わせて準備を始める家庭もあります。
避けるべき日
飾る日を誤ると、縁起が悪いとされる日があります。
代表的なのが「12月29日」と「12月31日」です。
29日は「苦」の語呂合わせから「苦しみを持ち込む」とされ、31日は「一夜限り」で神様への誠意が足りないと見なされます。
また、仏滅にあたる日は避ける地域も多く、特に信仰心の厚い家庭では「六曜カレンダー」を参考にする習慣もあります。
こうした日取りを意識することで、より丁寧に神様をお迎えできます。
地域による違いと風習
正月飾りを飾る時期は、地域によって少しずつ異なります。
東日本では12月28日頃が主流ですが、西日本では「12月30日」に飾る家庭も少なくありません。
また、雪深い地域では、天候の関係で早めに飾りつけをすることもあります。
たとえば京都や奈良では古くから「お事始め(12月13日)」に掃除や準備を始める風習が残っています。
地域の慣習を知り、自分の土地の伝統に合わせて飾ることが大切です。
飾る前の心構えと掃除
正月飾りを置く前に欠かせないのが「すす払い」や「年末の大掃除」です。
これは、神様を迎える前に家の穢れ(けがれ)を落とす神聖な儀式です。
現代では掃除が形式的になりがちですが、もともとは「心を清める」意味がありました。
掃除が整った後、玄関や神棚など清浄な場所に飾りを置くと、より神聖な空気が宿るとされています。
このタイミングでお札やお守りも新しいものに替えると、1年の運気が整うと言われています。
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地域別・飾り始めの風習の違い(関東・関西など)
お正月飾りを飾る時期や意味合いは、全国一律ではありません。
地域ごとの風習や気候、信仰の違いによって、「飾り始めのタイミング」や「飾り方」に微妙な差が見られます。
ここでは、関東・関西を中心に、地域ごとの特徴と文化的背景を詳しく紹介します。
関東と関西の違い
関東では12月28日に飾り始める家庭が多く、これは「末広がり」の八が縁起が良いとされているためです。
一方で関西では、少し早い12月26日頃から飾り始める地域も見られます。
関西地方はもともと「お事始め(12月13日)」から年越しの準備を始める習慣が残っており、年神様を早めに迎えるという意識が強いのです。
また、雪深い地域や山間部では、天候の影響を考慮して12月中旬頃に準備を済ませる家庭もあります。
このように、地域の気候や暮らしのリズムによって「年神様を迎える心構え」に違いが見られるのです。
地域による年神様の迎え方
年神様の迎え方も、地域ごとに個性があります。
関東では「玄関飾り(しめ飾り)」が中心で、都市部ではコンパクトなデザインのものが好まれています。
一方、関西では「門松」と「しめ飾り」を両方設ける家庭が多く、門の左右に立てる門松が年神様の“依代(よりしろ)”として重視されています。
さらに、九州地方では「輪飾り」を各部屋の入口に飾るなど、神様を家全体に招く独自の風習が残っています。
このように、同じ正月飾りでも、地域ごとに“年神様への敬意の形”が異なるのです。
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風習の背景
地域ごとの違いには、古代からの「農耕文化」が深く関係しています。
特に関西地方では、古くから稲作信仰とともに年神様を祀る伝統が強く残り、豊作祈願としての意味合いが根付いています。
関東では江戸文化の影響を受け、商売繁盛や家内安全を重んじる風習に発展しました。
そのため、飾りの形や素材にも地域性が見られます。
たとえば、関西では稲穂や南天をあしらった豪華なしめ飾り、関東では松や紙垂を中心にしたシンプルな飾りが主流です。
これらの違いは、地域の自然環境や信仰の歴史が生み出した美しい文化の表れです。
北海道・東北の飾り方
寒冷地では、年末に雪が積もる前に飾りつけを済ませるのが一般的です。
特に北海道や東北では、12月20日頃から準備を始める家庭もあり、凍結防止のために屋外ではなく屋内玄関に飾る場合が多いです。
また、青森や秋田では、家の入口に“縄飾り”を複数設ける風習が残っており、魔除けと豊作祈願の意味が込められています。
雪深い地域ならではの知恵と信仰が融合した正月飾りといえるでしょう。
九州・四国・沖縄の飾り方
九州地方では、南天や橙をあしらった「華やかなしめ飾り」が特徴的です。
長崎や鹿児島では、家の屋根の上に「しめ縄」を飾る独特の風習も見られます。
一方、沖縄では本土とは異なる「正月門中(かじちゅう)」という祖霊信仰に基づいた飾りを行い、旧暦の正月に合わせて飾りつけをする家庭もあります。
南国ならではの素材(竹・ヤシ・紅型など)を使ったカラフルな装飾も多く、文化の多様性が色濃く表れています。
縁起の良い日と時間帯(大安・仏滅など)

正月飾りを飾るタイミングには「六曜(ろくよう)」を意識する人も多くいます。
六曜とは、暦に記された「吉凶日」を示す指標で、冠婚葬祭やお参り、引っ越しなどの際に参考にされてきました。
お正月飾りも、より縁起の良い日と時間帯を選ぶことで、年神様を気持ちよくお迎えできるとされています。
六曜と飾り付けの関係
六曜には「大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅」の6種類があり、それぞれに意味があります。
中でも「大安」は「何事にも吉」とされ、結婚式や新居祝いなどでも選ばれる最良の日。
逆に「仏滅」は“すべてに凶”といわれ、祝い事を避ける風習があります。
ただし、六曜はもともと神道とは関係のない民間信仰から生まれた考え方。
そのため、飾り付けにおいても“絶対的なルール”というより、「気持ちを整える指標」として参考にする程度で構いません。
大切なのは、神様を迎える準備を丁寧に行うことです。
大安に飾る意味
大安の日に飾り付けを行うのは、多くの人にとって安心感をもたらす選択です。
古くから「大安に始めたことは長く続く」「その年の運気が安定する」と信じられてきました。
そのため、12月28日が大安に当たる年は特に人気で、神社やお店でも混み合う傾向があります。
また、時間帯にも縁起があり、午前中(特に9時〜11時頃)は「陽の気」が強く、神事にふさわしいとされています。
もし飾りを大切にしたいなら、「日の出後から正午まで」に心をこめて飾ると良いでしょう。
仏滅はNGなの?
仏滅は“何事も避けた方が良い日”とされますが、神道と仏教は別の信仰体系です。
つまり、仏滅の日に飾ること自体に神道的な問題はありません。
実際、多忙な現代では「時間が取れる日」に飾ることが最も大切だと考えられています。
もし仏滅にしか時間が取れない場合でも、掃除を丁寧に行い、清らかな気持ちで飾ることで問題ありません。
神様は“日取り”よりも“心構え”を見ておられる――そう考えると、どの日でもありがたく準備ができるはずです。
縁起の良い時間帯と方角(★新H3)
日に加えて「時間帯」や「方角」にも意味があります。
たとえば、午前中は“陽の気”が強く神事に適した時間帯。
一方で夕方以降は“陰の気”が強まるため、できれば避けた方が良いとされています。
また、飾る際の方角も意識すると◎。
鏡餅やしめ飾りを「南向き」または「東向き」に置くことで、太陽の力を受け、神様とのつながりを強めるといわれています。
このように、ちょっとした工夫が心地よい空間づくりにもつながります。
六曜以外の吉日を意識する(★新H3)
六曜だけでなく、「天赦日(てんしゃにち)」や「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」などの“特別な吉日”も人気があります。
天赦日は「天が万物を赦す最良の日」とされ、何を始めても成功すると言われる最上の開運日です。
また、一粒万倍日は「小さな努力が何倍にも実る日」とされ、新しい年を迎える準備に最適な日とされています。
こうした日と大安が重なると、さらに強い吉兆が訪れるとも言われており、縁起を重んじる方におすすめです。
年末のカレンダーを見ながら、心地よい日取りを選んで準備してみましょう。
正月飾りの種類と飾る場所(玄関・室内)

しめ飾り
玄関に飾ることで、外から不浄なものが入るのを防ぎます。
門松
年神様が降りてくる「目印」です。左右対に飾るのが基本。
鏡餅
神様の居場所(依代)として家の中に飾ります。リビングや神棚が一般的です。
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いつまで飾る?片付けと処分の方法
お正月飾りは、年神様をお迎えしてからお見送りするまでの大切な期間を彩るものです。
ですが、「いつまで飾るの?」「どうやって片付けるの?」という疑問を持つ方も多いはず。
実は、正月飾りを片付けるタイミングや方法には、地域ごとの風習や深い意味が込められています。
松の内とは?
お正月飾りを飾っておく期間は「松の内(まつのうち)」と呼ばれます。
これは年神様が家に滞在されている期間を指し、神様をお見送りするまで飾りを残すという意味があります。
関東では1月7日まで、関西では1月15日までが一般的な目安とされています。
この違いは、江戸時代に幕府が「1月7日」を区切りと定めたことに由来します。
一方、西日本では古来の風習が残り、15日(小正月)まで飾るのが習わしとなっています。
また、松の内を過ぎた飾りは「役目を終えたもの」として丁寧に片付けるのが礼儀です。
処分の仕方と神社への納め方
役目を終えた正月飾りは、感謝の気持ちを込めて神社に納めましょう。
多くの神社では1月15日前後に「どんど焼き(左義長)」と呼ばれるお焚き上げ行事を行っています。
この行事は、飾りや書き初めなどを焚き上げることで、年神様を炎と共に天にお見送りする神聖な儀式です。
どんど焼きの火に当たると無病息災になる、焼いた餅を食べると一年健康で過ごせるなどの言い伝えもあります。
もし神社に持ち込めない場合は、紙に「お清めの塩」をひとつまみ入れ、感謝を述べてから可燃ごみとして出しましょう。
心を込めて処分すれば、神様は必ずその思いを受け取ってくださいます。
避けたいNG行動
年神様をお見送りする大切な時期に、避けるべき行動もあります。
もっともしてはいけないのは、「ゴミとして無造作に捨てる」ことと「汚れたまま放置する」ことです。
お正月飾りは、年神様が宿った神聖な依代(よりしろ)。
それを粗末に扱うことは、神様への感謝を忘れることにつながります。
また、マンションなどでお焚き上げができない場合も、神社や地域の集積所に持ち込めば対応してくれることが多いです。
できるだけ清浄な形でお返しするのが、昔からの礼儀です。
家でできるお清め方法
神社に持ち込めない場合でも、自宅で簡単に“お清め”を行うことができます。
まず、飾りを新聞紙などの上に広げ、塩を三度(左・右・中央)に振りかけます。
そして「一年間見守ってくださりありがとうございました」と心の中で唱えながら包みます。
このとき決して乱暴に扱わず、できれば白い紙や半紙で包むとより丁寧です。
最後に、一般ごみとして出す前にもう一度軽く一礼し、感謝の気持ちを込めましょう。
形式よりも「心を込めること」が最も大切です。
どんど焼きに行けない人のために
忙しくて神社に行けない人や、近くでどんど焼きが行われていない人も安心してください。
最近では「郵送でお焚き上げを受け付けてくれる神社」も増えています。
神社の公式サイトから申込書をダウンロードし、正月飾りを送るだけで丁寧に祈祷してくれます。
また、環境に配慮して「エコどんど焼き」を行う地域もあり、飾りをリサイクル素材として供養する取り組みも注目されています。
無理のない方法で神様に感謝を伝え、新しい一年を気持ちよく迎えましょう。
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🪔 最終まとめ
お正月飾りは、年神様をお迎えし、新しい一年の幸せと繁栄を願う日本の美しい伝統です。
飾る日や意味を知り、地域ごとの風習を尊重しながら、心を込めて準備することが何より大切。
大安や天赦日にこだわるよりも、清らかな心で飾り、感謝の気持ちで片付ける——
その一つひとつの所作が、年神様とのご縁を深め、家族に穏やかな福をもたらします。
古くから受け継がれてきたこの行いは、単なる風習ではなく“心を整える時間”です。
どうぞ今年も、あなたの暮らしに寄り添う形で、お正月飾りを楽しんでください。
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