神社や神様について、皆さんにもっともっと知ってもらうために、日本最古の歴史書である『古事記』『日本書紀』に描かれている神話や神さまついて、ちび神さまの『にぎこの』が楽しく説明してくれます。
目次
古事記【イザナギと黄泉の国】ストーリー紹介
にぎ:『このさん、このさん、ちょっと切ないけど、すごく深い話があるんだ。古事記に載ってるイザナギとイザナミの話なんだけど、聞いてくれる?』
この:『うん、聞きたい。どんな話なの?』
にぎ:『昔々、イザナギとイザナミという神様の夫婦がいたの。二人は日本の国を作るために一緒に働いていたんだけど、ある日イザナミが黄泉の国、つまり死者の国に行ってしまったんだ。』
この:『え、どうして黄泉の国に行っちゃったの?』
にぎ:『イザナミは子どもを産むときに亡くなって、黄泉の国に行かなくてはならなかったんだよ。それでね、イザナギはイザナミがとても恋しくて、黄泉の国まで会いに行っちゃったんだ。』
この:『すごく愛してたんだね…』
にぎ:『うん、でも黄泉の国でイザナギが見たイザナミは、もう生きている人間の姿じゃなくて、すごく怖い姿になっていたんだ。』
この:『それはショックだったでしょうね…』
にぎ:『そうなんだ。イザナギは怖くなって、黄泉の国から逃げ出そうとしたんだ。イザナミはイザナギを追いかけたけど、イザナギはなんとか逃げ切って、黄泉の国とこの世を隔てる大きな岩で入り口を塞いだんだ。』
この:『でも、イザナミは諦めなかったの?』
にぎ:『イザナミは「じゃあ、私は一日に千人の人間を死なせるわ」と言って、イザナギに恨み言を言ったんだ。』
この:『それはすごく悲しいね…』
にぎ:『うん、でもね、イザナギは「それなら、私は一日に1500人の子どもを生ませる」と答えたんだ。だから、この世には毎日人が死んで、でも同時に新しい命が生まれているんだよ。』
この:『なんだか、悲しいけど、命の循環を感じる話ね。ありがとう、にぎさん。もっと古事記の話を聞かせてね。』
にぎ:『もちろんだよ、このさん。古事記にはまだまだたくさんの教えがあるからね。』